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MIRO NEWS ー 伊藤みろの NEWS LETTER ニュースレター

 
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NEWS: 2007.9.30

 

MIRO NEWS  NY での個展開催のお知らせ

Men at Dance - from Noh to Butoh   by Miro Ito : Japanese Performing Arts, Past and Present (Location: The NY Public Library for Performing Arts /Plaza Lobby and Steinberg Room ))

 

伊藤美露 写真展「能から舞踏へ:日本の身体表現、過去、そして現在へ」ー

NY公立舞台芸術図書館にて開催

開催期間 : 2007 年 10 月 15 日から 2008 年1月 8 日まで (2007 NY Butoh Festival とのタイアップ展)

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助成: 国際交流基金 (JFK Grant)  後援:在ニューヨーク日本国総領事館

協力: Canon USA, Inc., IINO MEDIAPRO CO., LTD., Media Art League L.L.C.

出品作品:合計 55 点 - 舞踏 (室伏鴻『Quick Silver 』、 Sal Vanilla- 蹄ギガ、KIK_07ほか 『inter-active 』)/

御能 (観世流武田志房『高砂』、武田友志『絵馬』、武田文志『敦盛』、金春流 金春穂高『翁白式』)

NY での個展が 10 月 15 日から始まります

(NY 公立舞台芸術図書館、1月8日まで)

  「かつて NY で体験した「 911 」以来、身体を通して命の大切さを伝え、祈りや鎮魂、自らを高き世界に捧げるという行為を見える形にしようと、「祈りの身体」「奉納の身体」というテーマで、日本の身体芸術の伝統と現在を追いかけてまいりました。

 このほど NY の舞踏フェスティバル (2007 NY Butoh Festival) 開催とタイミングを合わせ、来月より始まる個展「 Men at Dance-from Noh to Butoh: Japanese Performing Arts, Past and Present( 能から舞踏まで ) 」におきまして、日本での 4 年がかりの撮影の成果の一端を、 50 点の作品にまとめて発表いたします。

  50 点の作品の中で登場する、撮影にご協力くださった方々は、日本を代表する能楽師、前衛舞踏家の皆様方です。 御能の世界からは、観世流のシテ方(主役)の重鎮であられる武田志房 (Yukifusa TAKEDA) 氏をはじめ、その志房氏を師にシテ方を継がれているご子息の友志 (Tomoyuki TAKEDA) 氏と文志 (Fumiyuki TAKEDA) 氏。そして金春流シテ方として奈良を拠点に活躍され、春日大社・興福寺の薪御能では欠かせない存在である金春穂高 (Hodaka KOMPARU) 氏。

 また舞踏界では、いまや日本のみならず世界の舞踏家となった、舞踏のベテラン、室伏鴻( Ko MUROBUSHI )氏。気鋭の若手でサイバー空間における舞踏の可能性を追究してきた Sal Vanilla の蹄ギガ( Giga HIZUME )、 KIK_07 の両氏など、舞踏のインターナショナルシーンをリードする方々です。

 この個展では、主に祈りと鎮魂、大いなるものへ捧げる身体という視点から、作品を組み立ててみました。

 御能では「高砂」「絵馬」「敦盛」(観世流)をはじめ、奈良の春日大社の薪御能で演じられる翁白式(金春流)を、それぞれスタジオで撮りおろしています。

 また舞踏では、 2006 年のヴェネチア・ビエンナーレ ( ダンス部門 ) の公式イメージに選出された室伏鴻の「 Quick Silver 」、六本木ヒルズのオープニングイベントで演じられた Sal Vainnla の「 inter-active 」 (2003) をスタジオで撮影。

 御能の特徴である「気と集中力」を、スタジオでの美しい光の中の一瞬の動きの中に見出し、また舞踏では、無意識から電脳空間までに広がる存在の深みを身体に乗せて、モノクロームに近い色彩構成の中で切り取ってみました。

 同展は、国際交流基金 JFK Grant の助成を得て、NY公立Performing Arts図書館の主催により、第三回目となった「 NY Butoh Festival 」とのタイアップ展として、実現の運びとなりました。 私にとっては「ポスト 911 」プロジェクトとして、「世界発日本精神文化」の第一弾になりますが、 コンテンポラリーダンスのメッカ、 NY で日本の御能と舞踏の 600 年に跨がる美の対比がどのように受けとめられるか、身体、そして日本への新たな関心が芽生えてくれることを願ってやみません。

 能から舞踏へ __ そこには人間と見えない世界の繋がりや、無意識の宇宙ともいえる「大いなるもの」への祈り、聖なるものへと自らを捧げるという奉納の気持ちが「共通項」として息づいています。このたびの個展「 Men at Dance - from Noh to Butoh 」では、日本の身体表現の伝統と現在を紹介しながら、このことをテーマにしました。

 同展を通して「奉納」や「祈り」の日本発のヴィジョンが、宗教や民族の違いを越え、人類に共通する願いとして、伝わっていってほしいと思います。

  2007 年 9 月吉日 

 伊藤美露

Location: The NY Public Library for Performing Arts / Plaza Lobby -Steinberg Room
40 Lincoln Center Plaza, NYC / NY 10023-7498 / Phone: (212)870-1630
Exhibition Hours: Tues, Wed & Fri: 11 to 6; Mon, Thurs: 12 to 8; Sat: 10 to 6
NEWS: 2007.5.24

 MIRO NEWS  新刊のご案内

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  『魅せる写真術 発想とテーマを生かす撮影スタイル』のご案内

  著 : 伊藤美露     発行 : MdN コーポレーション 定価 : 1,980 円 (+ 税 )

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  「麗しき 5 月 すべての蕾みが弾けたとき 我がこころに 愛が芽生えた」

  「 Im wunderschoenen Monat Mai (麗しき 5 月)」とハイネが謳った、爽かな季節になりました。

    5 月は、万物に新鮮なエネルギーが満ち、何かが始まる予感が波動のように働きかけてくれます。あるいは惑わすような柔らかな陽射しに、過ぎ去った青春の時間のまぶしさを偲び、ハイネの詩の気分を追体験できるかもしれません。

 そんな時はぜひ外に出て写真でも撮ってみてください。私も「書物」となってご一緒させていただきます。

 このたび、昨年より書き進めてまいりました写真の専門書『魅せる写真術 発想とテーマを生かす撮影スタイル』 (MdN コーポーレション)が発刊の運びとなりました。まさに「麗しき .... 」 思い出とともに、ドイツ〜日本〜アメリカと駆け抜けた日々の眼の記憶として、ドキュメンタリーやポ ートレイト、世界の街角の光景まで、個人的な記録を撮影の発想・解説とともに集めた本となりました。

 「デジタル時代の到来により、写真を撮ることは、 1839 年の写真誕生以来、いまだかつてないほど『日常的』な事柄になりました。写真は、記念すべき機会だけに限定的に撮るのではなく、刻一 刻と流れる時間や生活の断片のひとつひとつを『記念品』にしてしまう、誰もが当たり前に楽しめる生活体験になっています」(序文より)

 本書にてご提案させていただいているのは「魅せる写真術」ための、発想とテーマを生かす撮影スタイルです。

 撮影の目的はさまざまであっても、写真のイメージづくりにルールや秘訣があるとするならば、それを読む方々と一緒に共有していきたい、という願いを本書に込めました。

 かつてモノクロファインアートによるドイツでの作家活動を始めた 80 年代後半から、写真の世界は大きく変わりました。

 私自身、 90 年代後半からはデジタルとアナログを融合させる作品も実験的に創ってきましたが、この本では、写真術というものを、デジタルかアナログかを分け隔てることなく解説いたしました。

 もとよりデジタルかアナログかという以前に、写真を撮る上で大切なのは、イメージを捉える「こころの眼」だと信じる次第です。

 思い思いの瞬間に何を見るかは、実際、直感や霊感が支配する世界です。見慣れた日常にも美を見出しながら、心の眼をゆったりと解き放ち、イメージをいかにふくらませるか、私なりの想いや体験を短いテキストに綴りましたが、同時に撮影上のポイントやアドバイスを整理してみました。

 この本を出版するに当たり、本格的な写真術について解説をしながらも、「読者の方々に近い本にしたい」という編集サイドのリクエストを受け、一般の方々にとっては入門書となるように、書き上げましたので、写真には関心がなかった方々から、ハイアマチュア、プロフェッショナルなクリエイターの方まで楽しんで読んでいただけるものと願っております。

  今週より書店でご購入いただけます。またインターネットでもお買い求めいただけます。

 本書をご高覧くださり、私のなかに芽生えて弾け続けて来た「魅せる写真術」を、この季節に誘われて一緒に楽しんでいただけるのなら、本望でございます。

  2007 年 5 月吉日 

 伊藤美露

SBN978-4-8443-5921-0

発行:株式会社エムディエヌコーポレーション

150-0001 東京都渋谷区神宮前 6-27-8

http://www.MdN.co.jp/

発売:株式会社インプレスコミュニケーションズ

NEWS: 2007.1.18

 

  MIRO NEWS  2007 新春のご挨拶   

 

 "sky over kamiuma", 11.01.2007 / photo & poem by miro ito

  2007 年は、ターニングポイントの一年になるそうです。

  911 以来、この 5 年間の間に世界が大きく変化しました。

 政治的な環境も、そして地球環境さえも … そんな 5 年間に起きた衝撃が今年からは、もう通用しなくなって、路線変更の兆しがすでに見え始めています。

 これからの 5 年間をどう乗り切るか、その先の地球の未来にとって大きな鍵となることのようです。

 わたしたちの未来を少しでもよくできないものか、本当に限られた可能性の中で毎日ベストを尽くす、というのが、地球にとっての責任というか、地球のいまを生きる人々の課題といえるでしょう。

 私自身、ブログを昨年 12 月に開設以来、空を撮りながら、地球環境が少しでも健全でありつづけるよう願いこめて詩を綴るのが、日課になりました。地球はもうすでに忍耐を抑えきれなくなって怒りを噴出させ始めているようにさえ思えますが、多くの人々の祈りの力が、今年は少しでも天に届くことを願わざるを得ません。

 新年のために書いた詩は、「空が教えてくれるもの」です。

 「平等」「公平」「寛容」「忍耐」_。

  実は、かつてこの四つのことばで、 911 後の世界に向けて、世界の共栄共存を説かれた方がいらっしゃいました。    東大寺の橋本聖圓長老(前管長)のお言葉です。

  仏教の精神を、世界の人々が違和感をもたないで理解できるよう、言い換え たことばです。

  空を見る度に、橋本長老の言葉を思い出します ...  

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 「四つのことば」

空が教えてくれるものは 四つある。

平等_。
空は誰に対しても どこから見上げても 
いつもあるのは 悠然と果てしなく広がる
同じ空。

公平_。
水の恵みを与えるのに 新鮮な空気を吹き込むのに 
いのちを育むのに 
公平なこころは 空の恩恵。

寛容_。
空を眺めるものには 感動を
癒しを求めるものには 慈悲を
光の中で輝き 光の中を広がる空は 
存在するものの中の 最高の寛容。

忍耐_。
空は生きとし生けるものたちへ  忍耐さえ持つ。
嵐や竜巻 雷が起こっても
空はまた忍耐強く 人類の夢を見守り続けることだろう。

空はいつも教えてくれる。
平等 公平 寛容 忍耐
ということを_。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
今年一年が
この四つのことばで満たされた年となりますように。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

2007年1月吉日
伊藤美露

photo & poem by miro ito, all rights reserved.

NEWS: 2006.12.29

 

   MIRO NEWS  年の終わり、そして始まりへのご挨拶

"sky over kamiuma", 28.12.2006 / photo & poem by miro ito

 

 2006年のキーワードは「命」だったとのこと。
  産み落とされる命も、暴力や戦争によってもぎ取られる命も、絶望のうちの最後の抵抗の証として絶たれた命も、
  さまざまな命の「はじまり」と「終わり」を改めて考えさせられる年でした。

  2007年はそんな命がすこしでも「再生」に繋がるような年となってほしい、
  と改めて願わざるを得ません。

  年の終わりと始まりに向けて、詩を一篇綴ってみました。

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  「空を 奇跡と呼びたい」
 
  空を昨日 奇跡と呼んだ。
  光 風 雲 星 .... 
  空に散らばった 無数の奇跡を_。
 
  光の波の「輝跡」と呼びたい。
  雲の動きの「稀跡」と呼びたい。
  風の流れの「氣跡」と呼びたい。
  星へ想いの「期跡」と呼びたい。
  天への願いの「祈跡」と呼びたい。

  空を明日も 奇跡と呼びたい。

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  この「空」という単語をどうか「命」という言葉と置き換えてみてください。

  新しい年がよい年でありますよう、皆様のご健勝と心願成就をお祈り申し上げます。

  ☆----☆ 旧年中はお世話になりました。
       新年もどうぞよろしくお願いいたします。 ☆ ----☆

 2006年12月29日


  伊藤美露

NEWS: 2006.11.21

 

☆ MIRO NEWS ☆ 『日本カメラ』 12 月号にポートフォリオ掲載

  「鉱物」としての身体をテーマに、舞踏家・室伏鴻さんとのコラボレーショ ンのポートフォリオが、

  『日本カメラ』 12 月号に紹介されています。「Quick Silver (水銀 ) 」シリーズの 6点が、 4 頁で掲載さ

  れましたので、ご覧いただければ幸いです。

 

 極微から極大への視線。

 鉱物が語りかけてくれるのは、

  "The Cosmos is all that is or ever was or ever will be." (by Carl Sagan)

   「宇宙とは、今も昔も未来も存在するもの全てである ( カール・セーガン ) 」

 と同時に、

 物質の究極とは、極微の波状の粒子のぶつかり合う振動の世界であること。

 この極小の世界と宇宙の極大の世界が結びつくのが「身体」です。

 死して「鉱物」に戻る肉体の、見えない波動から迸る生命の輝き。

 その先には、魂の仄かなゆらめきが感じられます。

 人が有限でありながら、無限への鍵をもつこと、

 生命の先の宇宙意識へとつながる神秘を見つめること、そんな願いを込めています。

 

 古来より「永遠の命」を哲学の探究としてではなく、実践したのは東洋の神仙思想です。

 そこで使われたのが「水銀」を基にして作られた、不老不死の「丹薬」でした。

 日本の「木乃伊(みいら)」である「即身成仏」にも使われました。

 現代において水銀は、もはや不死の象徴ではなく、

 鉱物を通して見えてくる宇宙へのつながりの糸口になるのだ、と信じています。

 

  2006 年 11 月吉日

 伊藤美露   (室伏鴻さんの公式サイト:http://www.murobushi.com/

(ヴェネチア・ビエンナーレ・ダンス部門公式イメージ:室伏鴻とのコラボレーション)
 
NEWS: 2006.8.24

 

☆  MIRO NEWS ☆東大寺万灯供養 : 時を経ても変わらぬものを求めて

Photos by (C) Miro Ito, Manto-kuyo (ten-thousand lanterns memorial service for departed souls), Todai-ji Temple

 

  日本の歴史や伝統の中から光」として焙り出される身体表現をテーマに、3年がかりで作品を撮り下ろしてきましたが、いつしかその出発点となる奈良へと、時間をみつけては頻繁に通うようになりました。この夏は東大寺の万灯供養会を撮影してきました。

  お盆の行事として、各地の寺社で見られる万灯会は、祖霊や精霊の供養とともに、生命の尊さに思いを寄せ、無病息災を祈る行事です。東大寺では、今年も 8 月 15 日に約 2300 基の灯籠が点され、訪れる人々が祈りを捧げましたが、この日はまたお正月とともに大仏殿の観相窓から大仏さまを拝顔できる、年に2回だけの貴重な機会のひとつとなっています。

 光の中で見る東大寺はまた格別な美しさがあります。

  過去、現在、未来を貫くもの。永遠と一瞬が出会い、微細なものの中に広 大無辺の宇宙のこころを見る「華厳経」の瞑想に似た幻影 ... 万霊を弔う灯火と、光の仏の「めくるめくご縁」の世界 が結びついた、まさに荘厳そのものの景観です。

奈良の大仏さまは、宇宙一杯に光り輝く存在として「光の仏」を意味する ビルシャナが本来のお名前です。

  灯籠の光の中から黄金色に浮かび上がる大仏さまは、 752 年の開眼より 1250 年の時を越え、悠久の時間旅行へと誘ってくれます。想像の中で、私は 1250 年前にも同じ光景を見たであろう、平城京の人々の心へと思いを寄せはじめます。

 そしてそれを思う心さえも、いつしか光に溢れた宇宙の懐の中に抱かれ、溶けてきます ....

  時が経っても変わらないものがあるとすれば、それが「生きとし生けるも の」すべてへの祈りの気持ちであってほしいと 改めて願わずにいられません。

    2006 年晩夏 伊藤美露

(東大寺万灯火供養、撮影協力:東大寺)

 

NEWS: 2006.4.17

 

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舞踏家・室伏鴻さんとのコラボレーション作品が ヴェネチア・ビエンナーレ (ダンス部門) の公式イメージに! 

Photo by Miro Ito, Dancer: Ko Murobushi, Mineral Chronicle I. [Quick Silver] - 協力:IINO MEDIAPRO., CO., LTD,

   ヴェネチア・ビエンナーレは、2年毎に開かれる世界的な現代美術フェステバルとして有名です。

  映画祭や建築祭ほか、現代音楽の祭典としても世界的に注目される総合的なアートフェスティバルですが、ダンス部門の

    フェスティバルが、今年の6月8日から25日までヴェネチアにて開催されます。

  この檜舞台に日本人としてただ一人、舞踏家の室伏鴻さんがはじめて参加されますが、私と室伏さんとのコラボレーショ

  ン作品が、このほど「ヴェネチア・ビエンナーレ 国際ダンスフェスティバル 2006 」の公式イメージに選ばれました。

  室伏鴻さんは、日本の舞踏界を代表する舞踏家ですが、 '72 年に「大駱駝艦」の旗揚げに参加した後、女性舞踏団「アリ

  アドーネの会」をプロデュース、舞踏を最初にヨーロッパで公演した仕掛け人としても知らていれます( '78 年 パリ)。

  以来、30 年近くに亘って1年の 3 分の1以上は海外の主要ダンス祭や劇場での公演活動を展開されています。この数年間

  だけでも、ウィーン、モンペリエ、ローマ、ロンドン、パリ、アヴィニヨン、ニューヨーク、シュトットガルト ... と、世

    界中を旅しながら、その「燻し銀」のような身体から絞り出される、実験的な舞踏 ( 身体のエッジ)により、衝撃を巻き起

  こしています。

  「燻し銀」といえば、このほど栄えある公式イメージとなった室伏さんとの共作『鉱物誌』シリーズは、水銀をテーマにし

 ました。古く中国の煉丹術では、水銀 「丹」を服用すると、不老不死の仙人になれたり、西洋の錬金術では、水銀は卑金

 属から金をつくる媒体ですが、広い意味では「変容」を象徴する鉱物、といえるでしょう。

 「人間も死すれば鉱物になる」のならば、『鉱物誌』では生と死の間にあるものをテーマにしていきたい、と思っていま

 す。鉱物に戻る人間の、いのちの結晶というか、素材の力だったり、波動だったり、その音 (... があるとするならば ...) を

 聞きたいと思います。

 ヴェネチア・ビエンナーレへの参加&公式イメージ選出によって、室伏鴻さんが、これから世界の巨匠としてますますご活

 躍されることをお祈りしています。

 私も、室伏さんとの作品シリーズ ( 『鉱物誌』)を来年には個展として発表できるよう、新たな気持ちでまたいつものよう

 に「道なき道」を踏みしめるチャレンジを続けていきます。

 室伏さんとの写真は、ポスター、パンフレット、リーフレット、プレスリリースに登場し、この6月にはヴェネチアの街を飾っ

 ていることでしょうか ... 一足先に、公式イメージとなった作品をここで紹介させてください。

   2006 年 4 月吉日

 伊藤 美露 

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 <ヴェネチア・ビエンナーレ   ダンスフェスティバル>の案内は以下のサイトまでジャンプしてください。

   公式イメージとして室伏さんと私の作品が登場するのは、 5 月以降になると思います。

  http://www.labiennale.org/en/dance/

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Ko Murobushi - Biennale official image

名前:Rino De Pace /La Biennale di Venezia 日付:4月14日(金) 13時56分

Dear Ko Murobushi, and Dear Miro Ito,

Thank you very much for the photos you sent. They are really amazing and particularly meaningful concerning the themes of our UnderSkin Festival. Especially our artistic director Ismael Ivo really loved that picture an suggested to use it as the principal image of the festival. Which could be at same time an interesting opportunity for Ko Murobushi and Miro Ito to be presented in the Venice Biennale Dance Festival.

We hope that this news will sound as compliments for you.

Our intention is to use the photo >>Mineral Chronicle I.(Quick Silver) for: - Brochures - Posters - Catalogue's cover - Eventual press advertisements

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With Best Regards

Rino De Pace and Andrea Bonadio

 

NEWS: 2006.3.27

 

-------------   MIRO NEWS   東大寺のお水取り: 春の訪れを告げる [炎の龍神] -------------

The Shunie-Ritual, Todai-ji Temple, Nara by Miro Ito, 2006

   日本は自然崇拝の国です。

   東大寺の「お水取り」では、古代の日本人が思い見た、さまざまな聖なるものたちとの出会いがあります。

   仏と神々、祈りと懺悔、過去と未来、火と水 ...

 ご本尊は十一の顔をもつ大小二つの観音さま。 

   火は人間の罪過を焼きつくして浄化し、水は生命と霊力の源となります。 

   そしてすべてを祈り浄めながら、春の到来という、新たな再生の時を祝福する。

 その雄大かつ豊穣な「共栄と共存のヴィジョン」を通して、今年も二週間に亘って11人の僧侶(練行衆 ) による尊い祈りが

 夜空の彼方へと運ばれました。

   奈良時代以来 1255 年間、一度も途絶えることなく .... お水取り ( 修二会 : しゅにえ)が「不退の行」といわれる所以です。

   この行の最も大切なものが「懺悔」(さんげ)です。

   万民のための「懺悔」を集団で行う世界的にも珍しい修行体系といわれます。

   またこの修行における神秘的な祈祷の数々には、アジアのさまざまな地域の影響が偲ばれると同時に、日本の芸能の源流も

   辿ることができます。とくに春日社/興福寺で始められた修二会の咒師猿楽は、今日の能・狂言へと発展していきました。

   

 日本の身体を通して見えてくる光と祈りと懺悔のビジョン。

   目下私が制作している「日本の祈りと光と懺悔のヴィジョン」の展覧会のために、昨年から「東大寺・お水取り」における

 身体行を追いかけ始め、2年目の撮影も無事に終わりました。

   

  NY の 911 以来、日本の聖なるものの出会いと融合を求めて、「日本発世界文化」の発信をめざしてきた私自身の試みも、

 今年はいよいよ新しい展開に向けて動きだせそうです。この春からは私自身、 NY 時代からの5年間を一区切りに、新しい

 試みをいろいろスタートさせたい気概です。

   ぜひ皆様とまた新しい接点がありますこと願っております。

  

 3 月 14 日のお水取りの最終日には、雨にぬれた二月堂に高く上げられた 10 本の「籠松明」が描く光の束の中に、まるで龍

   神が現れたかのようでした。もちろん肉眼では見えませんでしたが、「写真の眼」では龍神を見たのです。

   日常とは違うもう一つの神秘の世界を見つめる「まなざし」とは、写真のもつ魔法のような力そのものといえます。

   2006年3月 伊藤美露

   (東大寺二月堂・お水取り 撮影協力:東大寺)

 

NEWS: 2006.1.1

 

2006 年元旦☆世界の揺らぎの中で 露をつかむ美

 もし自然の落とす涙としての露の中に、私たちの世界が集約されているとしたら ...

 息を吹きかけると、表面がひずみ揺らぐ間もなく、静かに吹き消されてしまいます。

 昨年は相次ぐ災害により、世界もまた露のように儚いということを改めて教えられたように思います。

 写真とは、まさに露のような存在のため息に浮かぶ、夢の時間をつかむ芸術かもしれません。

 観ようとしなければ、決して「存在しない時間」。

 観ることを通して立ち現れてくる、魂の幽かな振動のようなヴィジョン。

 

 揺らぐ世界の中で、 平和もまた「露」のように儚い夢として消え入りそうになりますが、

 人と人との和合を「こころの光」として見続けていかなかければ、決して光は私たちのもとには

 射し込んできてはくれません。

 私の今年のテーマは、私の名前の由来どおり「露をつかむ美」です。

 たとえ露のように儚い世界でも、美を通して、願いと祈りという、夢の時間、光のヴィジョンを掴んでいきたい、

 と誓いを新たにする思いです。

   新しい一年がどうか皆さまの希望と抱負に満ちたものとなりますように ....

   新年もどうかよろしくご支援くださいますようにお願いいたします。

  2006 年元旦

 伊藤美露

photo: allisa and hollie (marilyn agency) by miro ito

NEWS: 2005.12.1

 

リニューアルのご挨拶 ------ 「伊藤美露+メディアアートリーグ」発のWEBサイトが新しくなりました ------

 東西の新しい小さな物語づくり、共有する「メディア=ご縁」を目指して

 

 かつて2000年度の『別冊DIMEのWEB Gallery』特集(小学館)でのインタビューの際、ベストクリエイターサイトの一つとしても紹介された「www.miroito.com」は、このたび伊藤美露ならびにアート&メディア・プロデュース&国際コミュニケーションを担う「Media Art League」の活動とコンセプトを統合させた形にて、新しく生まれ変わりました。 この半年あまり「工事中」でしたが、ようやく新たにお知らせできる状態にまで、仕上がりました。

 メディアとはメッセージだ、とはカナダのコミュニケーション社会学者、マクルハーンの有名な言葉ですが、私自身「ドイツ〜日本〜北米」 ... と三つの言語、三つの文化圏で過去 15 年以上に亘り、アートとメディアの世界で活動してきた経験を活かし、 NY の 911 以来、国際間での独自のメディア&アートプロジェクトを推進してまいりました。今ではその活動自体がひとつの「物語の宝庫」となって、運命的出会いや別れをはじめ、さまざまなご縁をもたらし、この 3 年間に次々と「新しい物語」を紡いでくれました。

 とりわけ、日本文化の聖なるヴィジョンを身体表現に探る「日本の身体景観」プロジェクトは、「日本発『世界文化』」として海外メディアでの発信を目指してきました。映像作品案としての実現までの道のりはまだ途上ながら、長年撮りためてきた前衛舞踏家の方々とのコラボレーションをベースに、日本の能楽界の方々などの参画を得て、「光と祈りの身体景観」というテーマにて、世界の美術館やギャラリー向けの写真展の企画としても、新しい生命を持ち始めています。その一方で、優れた狂言師・総合芸術家だった野村万之丞さんの急逝にともなう写真集出版、一周忌の展覧会、そして三回忌に向けた 新たな「物語」の創造も、静かに進行しつつあります。

 これらの一つ一つの物語(クロニクル)は、有限な時間の無常な流れの中で、それぞれ懸命に活きる人生の重み、思いの丈を紡ぎ出し、まさに「生きること」の結晶としての趣を湛えながら、時を越えてこころを癒してくれるものとなってほしい、と願うところです。

 この 3 年間、私自身「使命」という名の魔法にかかってしまったかのように、「独自のメディアづくり」の目標のために心血を注いできました。この目標への「没我」的な魔法はいまでも十分に効いてはいますが、 911 以来の「テロとの戦い」と「次なる脅威」の表裏一体の悪循環はその後も止むことなく続いています。相互に理解し、許し合う「寛容」の心が欠落したまま、「無理解」が「敵対」となった結果「支配」によってしか解決され得ない、そんな嘆かわしい世界情勢への歯止めとして、アーティストであり、日本人として何かをしたいと願ったからに他なりません。

 その時、創作活動の根本として「生命」に立ち還りたいという思いを、そっと後押ししてくださる言葉に出会いました。「平等、公平、寛容、忍耐」を唱った東大寺の橋本聖圓長老(「 911 」当時の別当)のお言葉です。仏教を語らないで、仏教の「中道」の精神を説く。その自然な姿勢に、良質のメッセージとしての最高の「粋」を感じました。私の場合、生命を「光」として語るには、どうしたらよいのか、その答えとなってくれたのが、仏像であり、永年テーマとして取り組んできた舞踏家をはじめ、身体造形の世界でした。

 私のプロジェクトでは、生命と宇宙・自然との繋がりを語りたいために「身体」をテーマにしています。世界の人々への日本発のメッセージとして、シンプルに「光と祈り」のヴィジョンを身体表現に託していけたら、と願っています。

 多文化・多言語間を自在に横断する近未来のメディア環境においては、そんな私の小さな物語も、身体という「共通項」をテーマにしているからこそ、相互理解を生むひとつの「窓」になってくれるかもしれません。相互の興味や関心、共感や感動を繋ぐ「ご縁」として、メディアがコミュニケーションの「場」となるのです。

 その時こそ、アートがメディアとして、東西や南北の差異の壁を越えた、こころのコミュニケーションのための創造的なメッセージの泉になるのだと、信じる次第です。

( 2005 年 12 月吉日)

 

NEWS: 2005.5.12

 

オープンギャラリー

伊藤美露写真展   野村万之丞の仮面、楽劇、「いのち」

―「超過去=超未来」からの 客人 ( まれびと ) ― 開催のご案内

■期間 2005年5月31日(火)〜7月2日(土)

10 時〜 17 時 30分[休館:日曜日・祝日] 無料

■場所 キヤノン S タワー2階 オープンギャラリー

2004 年 6 月 10 日、まさに「平成の奇跡」のような鮮烈な足跡を残し、 44 歳で急逝した総合芸術家・野村万之丞の作品世界を、写真アーティストで著述家の伊藤美露が「デジタルアート&ドキュメント」として再現。和泉流狂言師として名跡・八世「野村万蔵」襲名前の惜しまれた死でありながら、「永遠」に生き続ける「野村万之丞」という天才へのオマージュを捧げる。

2002 年にワシントンで出会って以来、死の直前まで撮影者として共有した瞬間、協働したヴィジョンを通して、改めて野村万之丞の偉業を辿る。平安初期に滅びた幻の芸能・伎楽(ぎがく)面を中心に据えた「仮面」のパート、大田楽〜平和楽〜おくに歌舞伎〜狂言の新ジャンルに至る「楽劇」のパート、そして万之丞の生命力溢れる表情を紹介するポートレイト「いのち」のパートによる3部構成。

昨年 10 月刊行の『萬歳樂―大きくゆっくり遠くを見る―野村万之丞作品写真集』(伊藤美露著、日本カメラ社)から、さらにダイナミックに進化させた映像を、デジタルプリントならではの大型パネルも含め 70 点を展示。万之丞の創造した「古くて新しいアジアの楽劇」の世界に、「デジタルアート&ドキュメント」という新たな手法で挑む伊藤美露流「野村万之丞ワールド」。

野村万之丞(萬狂言)の公式サイトへジャンプ:http://www.tmdnet.ip

キヤノンSギャラリーの公式サイトへジャンプ: http://cweb.canon.jp/event/gallery/

 

 

伊藤美露作「仮面とフローラ: 酔胡王と梅」(野村万之丞の「真伎楽」酔胡王面)

Lord of Western Region and Prum Blossom

by Miro Ito <Courtesy of Mannojo Nomuras Contemprary Gigaku Mask Collection>

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NEWS: 2005.1.12
『唐招提寺展:鑑真和上と盧舎那仏に捧げる献華展』(東京国立博物館)に出展。詳細
NEWS: 2004.12.28
「迦楼羅の初夢」:どうかよい新年をお迎えくださいませ。詳細

NEWS: 2004.12.2

『週刊新潮』(2004年12月9日号)<掲示版>にて、写真集『萬歳樂〜野村万之丞作品写真集』の出版の宣伝を兼ねて、 NY仮面パレードの企画を告知詳細

NEWS: 2004.11.27

『週刊東洋経済』(2004年11月27号)<BOOKS REVIEW>にて、弊写真集『萬歳樂』書評紹介。評者は日本のデザイン界の第一人者・森山明子武蔵野美術大学情報デザイン学部教授。同誌の「今週のおすすめ」。詳細

NEWS: 2004.11.27

『日本カメラ』 2004年12月号 口絵 6 ページ 弊作品掲載ー「祝う心は『萬歳楽』」〜超過去から超未来を駆け抜けたマレビト、野村万之丞」 詳細

NEWS: 2004.10.25

 写真集発刊のご挨拶: 野村万之丞 作品写真集〜大きく、ゆっくり、遠くを見る『萬歳楽』(伊藤美露 著 発行:日本カメラ社 ) 詳細

 

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野村万之丞 作品写真集〜大きく、ゆっくり、遠くを見る

『萬歳楽』 伊藤美露 著  発行:日本カメラ社

  発刊:2004年10月25日 価格:3,990円

体裁:四六判正方形/カラー120ページ 本文48ページ (合計:168ページ)

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Text and photos by miro ito; all rights reserved, 2005, 2006, 2007.